厚生労働省が6月18日に発表した「平成 30 年度 障害者の職業紹介状況等」によると、ハローワークを通じた障害者の就職件数は10万件を超える102,318件(前年度比4.6%増)となり、過去最高となりました。就職率は前年と同じ水準の48.4%となっています。

精神障害者の就職件数が最多 医療・福祉、運搬・清掃・包装等の職業への就職が高い結果に

調査によると、ハローワークへの新規求職申込件数は21万1,271件(前年度比4.5%増加)で就職件数は102,318件となり、10年連続で増加する結果となりました。

障害別の就職件数では精神障害者が最も多く、前年度と比べて6.6%増加しています。

障害種別 新規求職申込件数(対前年度比) 就職件数(対前年度比) 就職率(対前年度差)
精神障害者 101,333件(8.1%増) 48,040件(6.6%増) 47.4%(0.7ポイント減)
身体障害者 61,218件(1.1%増) 26,841件(0.3%増) 43.8%(0.4ポイント減)
知的障害者 35,830件(0.2%増) 22,234件(5.9%増) 62.1%(3.4ポイント増)

産業別では、すべての障害種別で前年度と同じ医療・福祉が35,541 件(構成比34.7%)と最も高く、次いで製造業(14,510件、同14.2%)、卸売・小売業(12,607件、同12.3%)、「サービス業」(10,868 件、同10.6%)の順となっています。
職業別では、運搬・清掃・包装等の職業が最も高く34.845件(構成比34.1%)、次いで事務的職業が22.632件(同22.1%)、生産工程の職業が12,528件(同12.2%)、サービスの職業12,439件(同12.2%)となっています。障害種別のうち身体障害者のみ、事務的作業の就職件数が最も高くなっています。

都道府県別では昨年と同じく大阪府が8,329件と最多、次いで東京都(7,282件)、愛知県(5,542件)北海道(4,918件)の順となっています。最も件数が少なかったのは高知県(598件)でした。

障害者雇用率(法定雇用率)引き上げや雇用への理解が後押しか

今回の調査で、障害者の就職は10年連続で増加し、就職件数がはじめて10万件を超える結果となりました。この理由として、昨年年4月より民間企業の障害者雇用率(法定雇用率)が2.2%に引き上げられたことにより、企業が障害者雇用に積極的に取り組んだこと、雇用に対する理解が深まったことが考えられます。

しかし、先日発表された「障害者雇用の集計結果」によると、民間企業の障害者雇用数は53万4769.5人、実雇用率は2.05%と過去最高を更新しているものの、法定雇用率2.2%を達成している企業の割合は半分以下の45.9%という結果となっています。2021年3月末までには2.3%まで引き上げられることになっている中、引き続き、雇用が進んでいない業種や、従業員数が少ない中小規模の企業で雇用が広がるかが注目されています。