精神障害のある社員が多くはたらく当社では、日々さまざまなことが起きています。社員の悩みや課題に向き合う、「田町のジョブコーチ」が障害者雇用の日常、また、課題にどう向き合っているか紹介します。58回目は障害者当事者の成長を支える、教育・研修について。

教育・研修チームにて、大々的な研修の刷新を準備中

現在、私、田町のジョブコーチが所属しているのは、教育・研修チーム。
ここでは、入社直後の社員への導入研修や、入社後、一定のキャリアを経た社員に対する研修、またサブリーダーやリーダーに着任した社員に行う研修を企画・作成・実行しています。
また、こちらのコラムでもたびたび紹介している、外部に対して「精神発達障害者と一緒にはたらくための研修」も行っています。
前回57回目のコラムでは、そんな部署で新しい研修を構築中、という話に少し触れました。
今回はもう少しだけ、来年4月から刷新予定の研修についてお話したいと思います。

現在、鋭意作っている研修は、今年度手帳を持っている障害者当事者社員が多く所属する、当事業部全体で重点的に取り組む施策のひとつとなりました。
毎年3ケタの数字で増えていく社員。また、それに伴って増える組織や業務を管理するリーダーやサブリーダー。そういった組織の変化に合わせて大々的に研修を刷新することになりました。
勤怠安定のためには何が必要か?ビジネスマナーとは何か?他者に指示する際は、どんなことに気を付けるべきか?…などなど。階層やキャリアに合わせた研修内容を、まさに今、汗水流して作っている最中なのです。

今回、大掛かりな研修刷新を提案したのは、精神障害の当事者でもあり、また研修を担当するチームのリーダーです。
そのリーダーが数年前に入社して以来、自身の努力や周囲の協力を得て、少しずつ成長し、グループから委託した事務業務を行う「現場」のメンバーから、リーダーを経て、現在は研修チームのリーダーになりました。
そして、自身を振り返りここまでにどんな努力をしたか?安定就労のためには何が必要か?を思い出しながら、また周囲の意見を聞きながら発案したものです。
当事者が起点となり、事業部の将来を創造していくような新しい研修を生み出す。これって結構すごいことじゃないかな、なんて思っています。

現場リーダー陣と一緒に作る「メンバーが成長するための研修」

また、今回は現場のリーダー陣の協力を得て、研修の内容を精査しています。
日々、事務業務を中心に当事者がはたらく現場での課題・ニーズは何か?をヒアリングしながら研修コンテンツの内容を考えているのです。
また、来年4月からの本格運用に向けて、コンテンツの品質管理をしたり、応募から受講者管理の仕組みを構築したり、社内に研修の浸透を図るために告知したり、とさまざまな角度から研修完成を目指しています。
部署の垣根を超えて、そして部署のトップも乗り気で、当事者の発想で、研修チームと現場が一体になって研修を作る。これはもう一回言いますけど、結構すごいことじゃないかなと思うんです。

これまで研修というと、研修作成担当で集まり、現場にヒアリングはするものの、割と研修担当主導で作っていました。
そして、研修ができたら現場メンバーに実施するわけですが、現場からするとどうしても「作業時間が取られる」ということもあり、研修実施には両手を挙げて大賛成!というわけにはいかなかったと思います。
しかし、今回は現場リーダー陣と一緒に「現場のメンバーのために必要なものは何か?」を考え、形にしています。
ですから、現場のリーダー陣もこれまでより、協力的になってくれたらありがたいな、と思っています(これまでが非協力的、というわけではなくて、より!という意味です)。

「メンバーが成長するための研修」という目的がありますが、「成長」の定義は実は人それぞれじゃないかと思っています。
サブリーダーやリーダーに昇格することが成長と考える社員、役職には就かず自分のスキルを伸ばすことが成長だと思う社員。まずは勤怠を安定させ、長くはたらく下地を作ることが成長だと思う社員。
いろんな社員にとっての「成長」を助ける研修を作りたい、と日々担当者は努力中なのです。
完成したあかつきには、「将来的には研修パッケージを外販して、いろんな企業、多くのはたらく人の役に立ちたい」と思いつつ。また、随時ご紹介します!