精神障害のある社員が多くはたらく当社では、日々さまざまなことが起きています。社員の悩みや課題に向き合う、「田町のジョブコーチ」が障害者雇用の日常、また、課題にどう向き合っているか紹介します。48回目は私が所属する採用・育成グループの「採用」について。

会社説明会も盛況 「どんなスキルや経験が必要?」「特性への対応方法を見つけるには?」

当社の採用については35回目のコラムでも触れました(このときは社員が活躍できる環境を会社が準備することが大事といった内容がメイン)。今回は仕事をしたい、と考えている人たちとお話をする機会があったので、その時のやり取りと思ったことについて書いてみます。
当社は障害者社員の採用を拡大しており、今年度は200名超の採用を目指しています。そして、比較的精神・発達障害の方の入社が多くなっています(もちろん、身体、知的の方の入社もあり、障害種別で採用を決めていることはありません)。これまでは全社人事で採用を行っていましたが、なにせこの人数です。昨年10月から事業部で採用を担うことになりました。そこで採用・育成グループという組織ができました。

先日、採用チームのお手伝いで、就職活動中の方々に会社説明会というか、「当社・もしくは特例子会社で活躍するためのコツ」についてオンラインでお話をしました。コロナ前には都内近郊にある就労移行支援事業所にお邪魔していました。コロナ禍の現在はオンラインでの説明が主流です。オンラインになって良かったなと思うことは、参加者の数が増えたこと。それまではお邪魔する場所の広さ次第でした。今回横浜にある事務所向けに説明した際は「近くの別事務所の通所者も参加していいですか」と、相談があり、結果は約40名の参加でした。コロナ前はいつもだいたい20名前後だったので約倍!ありがたい話です。

一通りの説明をした後の質問タイム。画面越しに熱気と本気度がひしひしと伝わってくる時間になりました。「勤怠を安定させるにはどうすればいいでしょうか」「自分の特性の対応方法を見つけるにはどうすればいいのか」「はたらきたいのだけれど、どうしても通勤が苦手、どうすればいいでしょう」……。参加者からたくさんの質問をいただきました。中でも多かったのが「パーソルチャレンジに入社するためにはどんなスキルや経験が必要でしょうか」というもの。半年前にも少し書きましたが、当社やたぶん多くの特例子会社では特別なスキルや経験よりも、もっと別のことを重要視していたりします。それは、自分の特性を認識して、その対応方法を持っていること。体調や得手不得手などについてしっかりと報告・連絡・相談ができること。はたらく意欲や目的をしっかり持っていること。もちろん細かく言えばまだあるのかもしれませんが、まずはこの3つが必要です、とお伝えしています。仕事に関しては不安や疑問が生じにくいように、マニュアルや質問する相手を準備していますし、内容も基本的にはパソコンを使った定例反復業務です。ですから特別なことを求めるつもりはありません。
今回の参加された皆さんには「いまのまま訓練を続けて、心身が安定したらぜひ当社や行きたい会社にチャレンジしてください」とお伝えしました。

「母集団形成はどうやっているんですか?」

そういえば、ある企業の採用担当の方から「母集団形成も大変ですよね。どうやっているんですか?」と質問を受けたことがあります。
これまで書いていたように、地道にでもわりと定期的に地域の支援センターや就労移行支援事業所にお邪魔しての会社説明、また当社主催のオンラインによる会社説明会開催と、ほんとにどこの会社でもやっていることを繰り返しているだけかなと思います。ただ、ひとつひとつの説明会で、疑問が解決するまで質問に答え、当社の日常を細かく・ありのままに伝え、できれば温度感や空気感が伝わるように話すことは気を付けています。「ここまで話してくれる企業さんはありませんでした。はたらくイメージができました」。そんな言葉を貰ったときは、今日の説明会の参加者から、一人くらいは当社を受けてくれるかもしれないな、と思います。また、オンラインでの選考体制をいち早く確立させたことも要因の一つかもしれません。いずれにせよ、仕事も採用活動も会社説明も丁寧に、丁寧に。ありきたりですが……。でも、それが毎年100名以上採用、そして今年度200名超に挑戦できている秘訣かもしれません。