精神障害のある社員が多くはたらく当社では、日々さまざまなことが起きています。社員の悩みや課題に向き合う、「田町(兼目白)のジョブコーチ」が障害者雇用の日常、また、課題にどう向き合っているか紹介します。19回目は最近当社で改めて増えてきている「障害者と一緒にはたらく際、どこまで配慮すればいいのか」という質問についてお話しします。

「どこまで配慮すれば・・・?」は永遠の課題

あけましておめでとうございます。という御挨拶はさておき。きっと永遠の課題であり、なかなか答えが見つからないこの上記の答え。最初にお断りしますが、当社も特に明確な答えがありません。よく使ってしまう答えは「ケース・バイ・ケースです」という言葉。実際そうだと思います。配慮事項や、どこまでできるかという能力は個人のスキルや経験、障害特性によるものが大きいですから。とはいえ、その答えだと「それはそうだけどさ……」と思うはず。当社の例を少しご紹介しますね。毎回のことではありますが、ご紹介するのはある成功事例。決して正解ではありません。少しでも参考になれば幸いです。

当社では、業務が部署の人員ごと移管されてくるケースもあります。異動した社員は、障害のある社員とはたらくのは初めてという場合がほとんど。また、グループ企業から業務を受託する当社では、委託するお客様が、障害者と仕事をするのは初めてというケースも少なくありません。そんな方々が割と最初のシーンでする質問として多いのが「どこまでの配慮が必要でしょうか」というもの。この質問にはいろんな意味が込められていると思います。どこまで仕事をお願いしていいのか、どこまで負荷をかけていいのか、どこまで障害特性に配慮すればいいのか、触れていいのか、メンタルの調子を悪くしてはいけないのか……。

過度な先入観を持たず、コミュニケーションを取って進める

「どこまでの配慮が必要でしょうか」。その質問に対して田町(兼目白)のジョブコーチは、「分からないので本人に聞いてみましょう、もしくはまずはやってみましょう」と答えています。「でも、どこまで突っ込んで聞いていいのでしょうか。質問によって体調を崩したりしませんか?」という問いもあります。「そこも本人に聞いてみましょう」と答えています。ただ、質問する際には目的は何か、質問をしたことで調子が悪くなればすぐに止める旨を伝えましょう、とお願いも。

こちらが最初から遠慮する必要はありません。「障害に触れるような質問をすると調子が悪くなるかもしれない」と考えることは結構あると思います。でも、それは質問してみないと分からない。業務のペース、量、内容も同様で、こちらもまずはお願いしてみないと、その社員がどこまでできるか正確なものは分かりません。大事なことは入社・配属したタイミングで、それぞれの社員の改めての配慮や、できる・できない業務の内容などを、コミュニケーションを通してしっかり確認し、実行し、キャパを超えたらしっかり謝って、を繰り返してその社員の可能性を引き出し、成長に導くことだと思います。つまり、一般企業において、新しい社員を迎えるにあたってやることと、そんなに変わらないと思っています。まあ、それよりちょっとだけ踏み込んで質問して、丁寧に仕事を見て、ということが必要かもしれませんが。

遠慮することなく、恐れることなくチャレンジを繰り返し、間違ったときは素直に謝って、日々模索して社員の成長する道を現場のリーダー陣と相談しながら見つけていく。結構しんどい作業かもしれませんが、1年経って見違えるようにしっかりした社員を見た時には、その苦労も軽々と飛んでいくものだったりします。

当社では精神障害のある社員とはたらくノウハウはそれなりにあると思っています。そんな当社の成功事例を「精神・発達障害者と働くためのマナー ユニバーサルワーク研修」としてひとつの研修コンテンツにまとめました。初めて精神障害者と働く企業・個人の方々にとっては、参考になるかもしれません。気になる方はご一報いただけますと幸いです。最後は宣伝になって申し訳ありません!!!!