精神障害のある社員が多くはたらく当社では、日々さまざまなことが起きています。社員の悩みや課題に向き合う、「田町のジョブコーチ」が障害者雇用の日常、また、課題にどう向き合っているか紹介します。
9回目の今回は「食と心の関係について、当社はどう考えているか」をご紹介します。

食と心の関係を考える

こんにちは。田町(兼目白)のジョブコーチです。もうすぐ7月夏真っ盛り。田町のジョブコーチはかつて沖縄でフリーライターをしていました。出版業界の合言葉(少なくとも私が沖縄にいたときの)は「沖縄は7月に撮れ」。沖縄が最も沖縄らしい青い空と海と、むくむくした入道雲を鮮やかに見せるのが7月なのです。少し先の7月に思いを馳せつつ、6月の現在に目を向けると、梅雨明けにもう一息。何ともすっきりしない天気が続いています。最近よく耳にする「気象病(気圧・気候の変化で頭痛やめまいがでる症状)」に悩まされる社員も多く、心身ともに健康的に働ける職場づくりに腐心するジョブコーチとしては、何とも悩ましい季節です。

さて。前回は当社のチャレンジ「フィジカル編」をお届けしました。今回は当社のチャレンジその2として、「食編」をお届けしたいと思います。最初に断っておきますが、いまだチャレンジ中なものですから、何か劇的な変化・成功をお伝えするわけではありません。あくまでも、目の前の「何とかしたほうがよさそうなこと」に対して、「これをやってみよう」という試みを紹介できればと考えています。

良く言われていることですが、食とメンタルにはなんらかの関係性があるようです。当社もそれをうっすらと感じており、あるチャレンジをしてみました。それは……。

ある日の当社田町オフィス。お昼の風景。近くにある三田の商店街で外食する者、当社が入居しているビルの食堂を利用する者、コンビニで買ってくる者、弁当持参の者、さまざまです。その中で特に印象深かったのが、インスタント麺を食べるメンバーの多さ。ラーメン、うどん、そば、やきそば……。インスタント麺が悪いとは思いませんが、それを何日も続けると、さすがに栄養は偏ります。「節約のため特売のカップ麺を買いためている」「外に行くのは疲れるので買ってきている」「毎日の同じものを食べると安心する」……。理由はさまざまでした。因果関係もしっかりとした根拠もないのですが、食生活が不安定なメンバーは、勤怠も不安定だったりする社員が少なくないよなあと個人的に感じていました。

当時、帰宅後の夕飯も疲れて食べなかったり、レトルト物で済ませたりと、食事を省略する社員も何人かいて、定着面談の場では「ちゃんと食べましょう」と伝えていました。ただ、会社外の生活はなかなか把握できないし、会社としてそこまで介入するのは正解かどうか…。そこで、「だったら会社ではちゃんとしたものを食べてもらおう!」ということになりました。

食への取り組み 反応は上々

「オフィスおかん」というサービスは、みなさんご存知でしょうか。「食の福利厚生サービス」という存在。冷蔵庫の中に肉、魚などのメインのおかずや野菜を中心とした副菜が複数種類入っていて、それぞれ一品100円で入手できるサービスです。ご飯や汁物もあり、それも100円。つまり、家から冷凍ご飯を持ってくれば、100円でどんぶりもののできあがり、というわけです。維持費や導入費用は当社が負担。
導入直後から利用者が多く、品切れから何度も商品を補充してもらっている状態です。

導入によって栄養バランスが良いランチを摂っている社員が増えてきたような気がします。ただ、「導入によって健康になった!」と言い切るのはまだ早計な状況です。導入はGW明けから。「お昼が楽しみになった」「安くて栄養が摂れるので嬉しい」ポジティブな声が少しずつ出ています。「帰ってからの家事がたいへんなので、夕飯のおかずとして買って帰っています」と、本来の狙いから外れた、子育て中社員の声もありますが、これから社員の状態がどう変わっていくか、とても楽しみです。

次回はいよいよ10回目。改めてですが、精神障害のある社員とはたらいている当社の日常や、ちょっと肩の力が抜けた考え方などをご紹介したいと思います。