精神障害のある社員が多くはたらく当社では、日々さまざまなことが起きています。社員の悩みや課題に向き合う、「田町のジョブコーチ」が障害者雇用の日常、また、課題にどう向き合っているか紹介します。
7回目の今回は「支援担当の支援」について、当社の例をご紹介します。

悩みや無力感…支援する側が疲弊する

こんにちは。田町兼目白のジョブコーチです。5月に弊社目白オフィスが開設しました。140名規模のオフィスです。約20名でスタート。新しいオフィスの定着担当も兼任するという大役に、身が引き締まっている田町兼目白のジョブコーチでございます。目白オフィスは窓から緑が見える落ち着いた環境。毎月数名の採用を予定していますので、このページをご覧の関係者の皆様。もし、就職を考えている方が知り合いにいらっしゃったら、ぜひご案内のほど、よろしくお願いいたします!

閑話休題。今回のテーマ「支援担当者への支援」について。これは企業の支援担当者の間で、解決すべき問題として、さまざまな会合・勉強会の席で取り上げられています。どんな問題かというと、支援担当が疲弊し、次々と辞めていってしまうというもの。支援する側のほうが先にダウンする、ということが現象として珍しくないようです。
社員の悩みを一緒に抱え込んでしまい、解決できないことに無力さを感じてしまったり、相談を受けた内容を自分事と捉えて、涙が止まらなくなったり……。日々、相談を受ける支援担当はさまざまな感情に反応してしまい、そして疲れ切ってしまうという話を、良く耳にします。

翻ってみて当社はどうなのか。2015年に当社で働き始めて以来、支援担当の退職はありません。田町兼目白のジョブコーチは、当社の支援担当組織のリーダーをしています。この1年「退職したい」という相談はありません。このこと自体が珍しいことかどうかは実は良く分かっていませんが、それでも「本当ですか?支援員が辞めない秘訣を教えてください」と質問を受けることがたびたびあります。

正直、「疲弊を防ぐためにやっていること」は特にありません。ただ、心当たりがあることとしてはいくつかあるのでご参考までに紹介いたします。

「原因」に目を向け、連携して解決する

まず、そもそもですが私たちは課題・問題を私たちで解決しようとしていません。やるべきことは解決してくれそうなところにいち早く報告することだと考えています。社員が抱える体調面やプライベートの問題は支援機関や医師に、業務面での課題は現場のリーダー陣へ。彼らに素早く、問題の芽を報告することが大事です(医師とは支援機関を通す等で、直接のやり取りはしていません)。「その人」にフォーカスするのではなく、その人の周辺にある「原因」に目を向けることが私たちの仕事。そんなスタンスでいるのが、疲弊しないでいられる要因の一つかもしれません。

悩みを共有「ありのままに、できる範囲で」の気持ちで

さらには、当たり前のことかもしれませんが、支援担当間のコミュニケーションは大事にしています。どんなコミュニケーションか。これは誤解を恐れずに言いますと、支援担当同士で愚痴を言い合う、ということです。自分たちが感じる無力さ、難しさや悩み、逆に喜びなど。それを遠慮なく言い合います。お互いがお互いの支援者になる、というのでしょうか。同じ仕事をしているからこそ悩んでいることは分かります。「それでいいんじゃないかな」と一声かけることはとても大事だと思います。ともすれば「解決せねばならない」「(自分たちも)正しくあらねばならない」と思いがちな仕事が支援の仕事です。でも、「できないこともあるんだ」とつぶやいてもいいと思っています。相談してくるメンバーに「等身大でいいんです」と言っている私たちもまた、ありのままでいましょう、できる範囲で頑張りましょうよ、と少し脱力感を伴って話しています。

定期的に面談をしてくれる現場のリーダー、遠方からはるばる来社いただく支援機関の方々の協力があってのことですが、いかに肩に力を入れずに、社員の隣に居続けられるか、そんな視点で支援活動を行っている当社です。

次回は、支援で模索を続ける当社はいま、「フィジカル」という切り口に注目しています、という話をご紹介します。