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2020.02.21

トピックス

 

Neuro Diveスタッフ紹介
第1回:ITテクノロジーアドバイザー 早川俊

2019年11月に開所した先端IT特化型就労移行支援事業所Neuro Dive 秋葉原。
今回は現場ではたらく講師や支援員について、ITコンサルタントの経験を活かし、Neuro DiveでITテクノロジーアドバイザーとして従事する、当社の早川俊を紹介いたします。(※所属・役職は、取材当時の内容となります)

早川 俊(はやかわ しゅん)/ ITテクノロジーアドバイザー

「企業のマーケティング活動支援」を軸に、幅広く価値貢献してきました。

パーソルチャレンジ入社以前の経歴について教えてください。

パーソルグループに入社する以前は、ずっと物づくりを主としたお仕事をしていました。その会社では様々な業務を担当することになり、その仕事の一つにWEBサイトの運営がありました。例えばブランドサイトをフルリニューアルすることも。Eコマースサイトの運営については写真素材を自分で撮り、キャッチコピーを考えて商品ページを作るなど、本当に色んなことをやらせてもらえて。本職は商品の企画部でしたので、企画職といわれることをメインに、WEBサイトの運用も一緒にやっていましたが、後者の経験がIT領域に足を踏み入れるきっかけとなりました。

パーソルプロセス&テクノロジーに転職後は、主にWEBアナリティクスと呼ばれるWEBサイトのアクセス解析、あるいはアクセス解析の結果の分析用語や分析環境、また環境の導入支援など、幅広い価値貢献を企業のマーケティング活動を支援するところに重きを置いてお仕事をさせていただいていました。

これまで何社ぐらいの企業を担当したのですか?

大小含めると沢山あるので数で表現するのは難しいのですが、一番価値貢献できたと思うのは、パーソルグループのパーソルキャリアという会社です。こちらでは約4年アルバイト求人サイト「an」を運営するマーケティング企画部でWEBアナリストとして支援しました。

WEBアナリストの価値貢献とは具体的にどういったものですか?

大きな流れでいうと、企業が導入しているツールを使ってレポート作成や、係数管理、何か問題がおきたらアラートを送るなどが主とした仕事でした。そこで少しずつ業務範囲が広がり、最終的にはITコンサルタントとして新しいKPIを作る時のKPIツリーの作り方に一緒に参加したり、あるいはそのKPIツリーをどうやって計測するかの要件定義に関わるなどビジネス課題を解決するために必要な環境は何か、大きな視野でみた時の上流工程に関わることが増えていきました。

今企業で求められる技術や考え方を理解し、そして身に付けることができる場所がNeuro Diveだと思います。

早川さんからみて、IT特化の就労移行支援Neuro Diveはどういった場所ですか?

一口でいうと今企業で求められる技術や考え方を理解する、そして必要なスキルを身に付ける環境がある場所がNeuro Diveだと思います。本質的には手帳の有無に関わらずこれからビジネスに関わっていく社会人にとって必須となるエッセンスがここにはあると認識しています。

「必須となるエッセンス」とは?

私がWEBアナリストとして専門性を磨いた過程に思ったのですが、自分の課題がどこにあって自分が何をすべきか考える時に、経験や勘に頼って行動するのではなく皆が明確に共通認識を持てるデータやエビデンスに基準をおいて物事の判断をする、そういったことがビジネスの推進上必ず必要であり、その作法というのは全てデータを扱うというビジネスの一連の流れに全て集約されていると思っています。

プログラミングの技術やツールを使う知識は目的ではなく手段です。その手段と、ものの考え方の2つをデータを扱うという作法のなかで身に付けられれば、どんな形で社会と関わっている人でも必ず役に立つと思っています。

Neuro Diveでの学習はレベルがとても高い印象ですが?

Neuro Diveでは例えば「データサイエンス」、「機械学習」、「AI活用」など、データを活用してビジネスを促進することが出来る人材になるための手段を、ここで教わることができるというのが一番わかりやすい説明です。

Neuro Diveが目指している人材像は、ビジネスの課題を把握し、それを一関係者として、また当事者として自分で解決できる人材です。その為に必要な手段を自分で選択して、自分で実行できるようになるには、幅広い知識と高度な技術が結果的に必要になってきます。

そのためには、e-Learningで学習しているだけ(=知識や技術を身に着けるだけ)では不十分です。
既存のプログラミング技術を学べる就労移行支援事業所では、プログラミングの技術習得までにとどまっていて、ビジネスに役立てる前提での成果物の作成には至っていないのが実情です。
ただ学ぶのではなく、身に着けた知識や技術をビジネスに転換し、企業の業績向上等に活用していくための学習やスキルの習得が必要なのです。

個人最適化が実現できている、という点がNeuro Diveが提供するプログラムの魅力。

具体的に早川さんが教えているプログラムについて教えてください。

データ活用によってビジネスを推進できる人材になるための考え方と知識を身に付けることを目的にしています。

知識や技術に関してはUdemyというプラットフォームを提供するだけでは何をどの順番で受けていいのか利用者の方にとってはわからないので、全部で3,000ほどある講座の中から講座数を必要な80程に絞り込み、この絞り込んだ講座の中から大きくわけて知識の習得、プログラミング体験、専門分野、この三段階に分けて講座を割り振ります。Neuro Diveに通い始めた人たちは先ずデータを扱うというビジネス領域全般の知識を身に付けます。その次にプログラミング体験においてデータを扱うのに必要な4言語について実際に手を動かしながら学びます。

その方の職歴、適性、あるいはその時の興味に合わせてお互いのコミュニケーションを通じた一人ひとりに合わせたカリキュラムを作り上げ、個人最適化というものが実現できているというのがNeuro DiveのプログラムとしてのPRポイントだと思います。

ご本人の意向だけではなく、個人の能力や適性に合わせて、受講するプログラムをカスタマイズし、適切なアドバイスを受けることができるのがNeuro Diveなんですね。

はい。ビジネス上のマナーや、私たちが「職業準備性」と呼んでいるビジネスマンとしてベースとなるスキルの習得と再確認、そういったものもとても重要だと考えています。あくまでビジネスマンとして求められるような題材を考えて、例えばビジネスをスケールさせるためのケーススタディや、KPIツリーを作る、といった比較的上流工程とされる部分の高度なスキルは職業準備性を身に付けるカリキュラムとして実施しています。

IT領域未経験の方でもNeuro Diveへ通うことは可能なのでしょうか?

見たものを正確に判断して伝えることができる人であれば前提となる知識は必要ないと思います。

Neuro Diveでは、最初に見学、体験というフローを踏んでから正式入所へと移行します。体験利用は概ね3日から5日間実施していて、その中で日々運営者と面談をすることになっています。1日の学習進捗であったり、自己認知の部分、もしくはこれまでの経緯ですとご自身のことを語ってもらう過程においてここに来ることがご本人にとって本当に幸せなことかどうか、の判断をしています。

ご本人のなりたい姿・理想のはたらき方が実現できるのか、という点において本当に合っていると思える方に是非利用していただきたい。

「利用される方にとって未来をしっかり描けるか」をNeuro Diveでは一つの軸としてもっているんですね。

はい。誤解しないでいただきたいのがNeuro Diveではレベルの高い人は入所できる、低い人は入所できない、ということではありません。本当にNeuro Diveに通うことで、ご本人のなりたい姿・理想のはたらき方が実現できるのか、ということをきちんと考えていただいたうえで本当に合っていると思える方に是非利用していただきたいです。なので、もし他にその人にとってよりよい就労移行支援だとか、勉強の仕方やはたらき方があるとすれば迷わずそれをお勧めさせていただいています。

Neuro Diveではどのように学習を進めていますか?

個人の学習の進め方は、受ける講座は人によって違うにしても全体的な大きな流れは全員同じです。先ず、日ごろのコミュニケーションの中で直近1か月以内にどの講座を受けていくか予定をたてるために進捗の把握をします。その上でご本人のキャリアプランが学習していく中で変わっていく事もあるので、そういった時には改めてスケジュールの引き直しや、新しい業務領域に対する実際の企業を例に挙げた知見を伝え、他にも色んなお話をさせていただいています。

一緒にたてた予定を学習していただく中で、とりわけ重要な何か、最近の発見であったりもしくはデータサイエンス領域での新しい手法であったり、もしくは特定の誰かから発信されたビジネス領域の知識であったりします。

例えば「自動運転とは何か?」という課題に対して「そこで必要な技術とは何か?」「この企業ではどういう自動運転をしようとしているのか?」「今導入されている自動運転とは何か?」「東京オリンピックで導入されようとしている自動運転のレベルは?」など。

社会の実例も交えながら、課題を考えているのですね。

そうですね。というのも、そういった現実感がないと結局、学習意欲に繋がらないというのが一つあります。利用者の方にとって学習量が尋常ではないくらい多いので、学習意欲を保つのが放置してしまうと難しくなってしまいます。だからご本人がより興味を持てるような具体的な内容を経験ベースでお話させていただくことは当然必要となってきます。

現在Neuro Diveではどんな方々が何名利用されていますか?

現在約20名の方が利用されています。体験利用の方まで含めるとだいたい30名前後です。

利用されている方の特徴として、いわゆる高学歴な方であり、かつ、コミュニケーションに困難を抱えていて、学内もしくは社会に出てからコミュニケーションが要因でうまく仕事を続けることが出来なくなってしまった方、というのが一つです。

もう一つは、素養はあるのですが、例えばそもそも学歴を積んでいく中で高学歴コースから外れてしまって社会参加が難しくなってしまった方です。

独学の範囲で興味の赴くままに勉強するのが得意だけども、社会経験が全くない方ですね。大きく分けるとこういった2方向の課題を抱える方たちがNeuro Diveに通っています。
※2020年2月現在

あくまでご本人が自ら興味関心をもって、最終的な判断をすることが重要だと思います。

良く聞かれることや、個別に相談されることは何ですか?

実際にはたらく上での仕事内容について聞かれることが多いです。

例えばですが「機械学習エンジニア」ってどんな仕事をするんですか?どんな風にはたらくんですか?もしくは「こんな募集が今出ているが、これは具体的にいうとどんな仕事内容ですか?」だとか。あるいは、ITコンサルタントのような概念的な職種において「どんな知識やスキルが必要ですか?」など仕事をするうえで、自分が目指す目標に対しての質問が一番多いです。

はたらくことへの意識がとても高いことに驚きました。

気を付けていることは、あくまでご本人が興味関心をもって調べて、最終的な判断をすることだと思っています。例えば、支援者側が「あなたはこうするべきだ」とか「こういう仕事が向いているので、これをしてください」という促し方をしてしまうと、最終的にその会社に入って、はたらき始めた時に色んなストレスが出てしまうと思います。その時に自分で決めた判断であればそこで頑張れたり、もしくは、違う方向を考える時も前向きにとらえられると思うのですが、人に決められたことだと結局そこで折れてしまうことに繋がってしまうので。ご本人の意思をあくまでこちらが醸成させられるか。質問に対してご本人が前向きになれるような具体的で、かつ正確なイメージを喚起できる回答を提供することは一定の社会人経験者でないと出来ないと思いますし、重要なことだと思います。

今、早川さんが目指していることは?

手帳の有無に関わらずはたらきやすい社会を実現することです。今社会にいて思うような待遇が得られない、やりがいのある仕事につけない、そういう色んな環境、自分が選べないがゆえに楽しくはたらくことができない人たちが沢山いるように感じています。

その一つの要因は人材的価値の欠如によって選べないということ。

もう一つは会社側がその個人個人にあくまで成果を出すということと引き換えに提供する個人最適化ですね、この両面が正直足りないと思っています。

これをNeuro Diveの成功をもって、「手帳の有無に関わらずはたらくことの一つの成功事例」として色んな企業に認知して欲しいです。企業に対して大きく貢献できる優れた人材がいて、その人に会社で価値発揮してもらうために企業はその人の仕事のしやすさに配慮をしてくれる、それによって個人の成果が上がり、企業の生産性や利益が上がり、社会全体もうまく回っていく。こういう良い循環を作っていきたいと思っています。

ご本人が望んだ手段で社会に参加することを応援したい。

Neuro Diveを利用されている方々を、どのように世に出していきたいですか?

ご本人たちがここで身に付けるべきものを身に付けて、より良い生き方ができる方法が実現できればいいと思っています。

例えばどこかの有名企業に入るでもいいですし、フリーランスとして自分で会社を立ち上げるでもいいですし、何か研究機関に属して自分の強みを活かしていくでもいい。いずれせよ、ご本人が望んだ手段で社会に参加できるようにしていくことを応援したいですね。

これから利用を考えている人たちへのメッセージでもありますが、自分目線で何がやりたいかというのは動機の出発点としてとても大切です。また、社会に参加していくために不可欠なのがもう一つあります。それは人から自分がどのように見られているのか、こういった客観視というのも極めて大切ですね。あくまで企業目線でなるべき姿になっているかということ。そこに共感してくれる人に是非Neuro Diveを利用していただきたいと思っています。

Neuro Diveで一緒にはたらく仲間を募集しています